5月5日の後半、つづきです。プロペラカフェをあとにした我々は急きょ小金井公園を目指した。なぜならケメコが「江戸東京たてもの園に行きたい」と言うからである。その施設は小金井公園の中にあるのだ。
江戸から昭和にかけてそれぞれの時代を代表する建築物が広大な森の中に点在している。上記は昭和10年に東武東上線のときわ台駅に開業した常盤台写真場である。ご覧の通り外観はなんともモダンな雰囲気だ。
園内の建物は中へ入ることができる。写真場の2Fにあるスタジオもじつにノスタルジック。この日はガイドスタッフさんがサービスで記念撮影してくれました。
さて、あらためて和室を「観た」んだけど、これがまたとっても愛おしいというか、かわいいのだ。暴れたら壁がぬけてバラバラになりそうな繊細さ。わたしはふと、なつかしさとは異質の想いにとらわれた。
激しく動いたらはだけてしまう和服を着て、能の所作のごとく静かに無駄ない動きで、身体が小さくて手先が器用で、そんな昔の日本人だからこそ和室で生活できたのだろう。あるいは逆に、建築が日本人の性質を形作った面もあるかもしれない。へんな話、わたしは、アメリカ人が日本文化を見るようなまなざしで見ている自分に気づくのである。
緑につつまれた江戸時代の農家。
隣接するべつの農家の竈(かまど)。チョーかわいい(*´з`)
なにもかもなつかしい。。。
なんと高橋是清邸まで移築されていましたよ。是清翁の筆による掛け軸が。タイムマシンがあったら彼を招いて正しい経済政策をやっていただきたいものである。
高橋是清が2.26事件で青年将校に暗殺された部屋が現存していただなんて、今の今まで知らなかった。
木と紙とガラスでできた和風建築は周辺の環境=庭園や緑の木々を抜きには成立しないのだな。つくづく思う。相続税が高いため次世代に残すべき家屋や庭園が都市部から失われるのは慙愧に堪えない。
なつかしい昭和の街並みが再現された町もある。必見です。
路地の奥でこどもが手押しポンプの井戸で遊んでた。
町の一番奥に大きな銭湯が建ってます。なんで湯舟に入りたくなるんだろうね。
しかし、まぁ、古い建築物をいったいどうやって移築するのか?考えると夜も眠れなくなっちゃう!
銭湯の番台。
渋谷から新橋経由で神田まで走っていた都電7500形。
日本の近代建築の発展に貢献した建築家・前川國男の自邸。品川区の上大崎にあったというが、リゾート地の建築物を思わせる大きな切妻屋根が開放的な雰囲気を漂わせる。
江戸東京たてもの園、おそるべし。おすすめです。
お出かけの際はぜひ履いたり脱いだりしやすい靴でどうぞ。わたしはレッドウイングの編み上げひもひもワークブーツを履いていたことを心の底から後悔しました(泣)
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